「魂入れ」「魂抜き」とは?

「魂入れ」「魂抜き」とは?

■「魂入れ」とは?

「魂入れ」とは、新しい仏壇やお墓、仏像や位牌を新しくご用意される際などに行われる法要です。故人の魂を仏壇やお墓に宿すという意味があります。「開眼供養(かいげんくよう)」「開眼法要」「お性根入れ」、その他にも「入魂式」「御魂入れ」とも呼ばれています。

魂入れは、仏壇やお墓、仏像や位牌などの信仰の対象物に、魂を宿らせるための儀式です。故人の魂を仏壇やお墓に宿す「魂入れ」の法要を行うことで、手を合わせる対象になるといわれています。

■「魂入れ」のタイミングと方法

「魂入れ」のタイミングは、新しく仏壇やお墓を購入される際や、ご自宅のお引越し等でお墓や仏壇の場所を移動した際に、行う必要があります。
どのように行うのかというと、お坊さんに読経していただきます。それによって安置しているご本尊(仏像)や位牌の目を開くことで、魂を宿らせる意味合いがあります。「魂入れ」は、仏壇に対してではなく、仏壇の中に安置されているご本尊(仏像)や位牌に対して行います。

■「魂抜き」とは?

「魂入れ」とは逆に、お墓や仏壇を処分したり、移動する場合に必要になってくるのが、「魂抜き」です。「閉眼供養(へいげんくよう・へいがんくよう)」、「お性根抜き」「お精抜き」「抜魂」「撥遣供養(はっけんくよう)」ともいいます。故人の魂を仏壇から抜く儀式のことです。この儀式によって仏壇やお墓を単なる物体に戻します。魂を天へと還す意味合いもあります。(ただし、仏教の宗派である浄土真宗では、「魂」という概念がないため「魂抜き」という言葉は使いません。)
もし「魂抜き」をせずに仏壇やお墓を処分してしまうと、故人やご先祖の魂も処分することになってしまうため、仏壇やお墓を処分する際、「魂入れ」をしているか確認し、「魂入れ」をしている場合は必ず「魂抜き」を行うようにしましょう。

■「魂抜き」のタイミングと方法

「お墓を継ぐ人がいない」などの理由で「墓じまい」をする場合、仏壇などを処分する時に「魂抜き」が必要です。また、ご自宅のお引越し等でお墓や仏壇の場所を移動する前に行う必要があります。

仏壇やお墓を購入した時などに、故人の魂を仏壇やお墓に宿す「魂入れ」を行いますが、逆に仏壇の処分や墓じまいの時には、仏壇やお墓に宿った魂を抜く「閉眼供養」を行う必要があります。

「魂抜き」では、お坊さんにお経をあげていただきます。この供養を行うことで、仏壇やお墓に宿った魂を抜き、仏壇やお墓を単なる物体に戻します。故人の魂ごと処分することにならないよう、必ず「魂抜き」を行いましょう。

■「魂入れ」「魂抜き」が必要な仏具について

一般的には以下のものが「魂入れ」と「魂抜き」が必要とされています。

【魂抜きが必要な仏具】
・お墓・遺影
・仏壇
・仏像・掛け軸
・位牌

その他にも、人形やアルバムなど、大切にしていたものや人の思いがこもるようなものは、引っ越しや処分の際には大切に扱い、魂抜きを行うことが望ましいとされています。

「お墓」の魂入れと魂抜き

お墓を新しく作る際には「魂入れ」を行う必要があります。また逆に、移転や引っ越し、リフォームなどを行う場合には「魂抜き」が必要になります。移転や引っ越し、リフォームなが終わったら、また魂入れを行います。新たにお墓に入ることになった方がいる場合、戒名を追加彫刻する際にも魂入れを行います。

「仏像」「掛け軸」の魂入れと魂抜き

仏像とは、もともとは仏教を始めたお釈迦様の姿です。お釈迦様はさまざまな修行を経て悟りを開きブッダ・仏陀(悟りを開いた人という意味)になりました。このお釈迦様(仏陀)が、偶像化されたものが仏像です。仏像は大きくは如来(にょらい)、菩薩(ぼさつ)、明王(みょうおう)、天部(てんぶ)の4種類があります。如来像は、釈迦の姿をであり、菩薩像や明王像は悟りを開く途中の修行を積んでいる姿です。仏像は、素材は金属、漆、木、石、土などで、素材によってつくり方や費用なども様々です。仏壇の中には、「仏像」か、仏像が描かれた「掛け軸」がまつられています。仏像は作られる際に、作り手によって魂が込められていたり、新しく仏像を購入した時にも魂入れを行っている場合があります。また、日常的に供養の対象としてまつられていることが多いため、処分する場合、魂抜きが必要です。

「遺影」の魂入れと魂抜き

葬儀のときに使う白木の位牌は仮の位牌であり、四十九日までに漆塗りの位牌を用意します。位牌についても、「魂入れ」を行うことで礼拝の対象になります。引っ越し等の移動だけでなく、傷んだ位牌のつくり直しを行う際などに「魂抜き」と「魂入れ」を行います。

■「魂抜き」をした後の引き取りまたは処分の流れ

「魂抜き」が済んだものに関しては、大きくは以下の方法があります。決まった処分方法はないのですが、「お焚き上げ」で焼却処分される方が多いです。中にはそのままゴミに出してしまう方もいますが、「魂抜き」が終わっていれば物としての扱いになりますので、各自治体の処分方法に合っていれば基本的には問題はありません。ただ、やはり気持ちや想いがこもっているものですので、後悔しない処分方法をすることが大事かと思います。

1.お寺でお焚き上げしてもらう

お寺の中には、仏壇を引き取ってお焚き上げをしてくれるところもありますので、魂抜きの相談をするときに一緒にお焚き上げもしてくれるか確認してみることをオススメします。

2.仏具店での引き取り

仏壇を購入した店舗に連絡をして、引き取ってもらうことが可能な場合もあります。購入した店舗以外でも、仏壇を引き取ってくれる仏具店はありますので、調べてみるとよいかもしれません。連絡する前に、仏壇のサイズや仏具の数を確認しておくと、料金確認の際にスムーズですので、事前に確認しておきましょう。

3.遺品整理業者にお願いする

インターネット等で調べて、遺品の整理を専門としている業者に頼むこともできます。

4.粗大ゴミに出す

魂抜きをした後の仏壇は、粗大ゴミに出しても構いません。自治体の回収方法に従い、ゴミ収集に出すことが可能です。

ただ、上記のお寺や仏具店の場合、費用が高額な場合が多いことや、日程調整がしにくいことがあります。また、遺品整理業者の場合、適切な処分をしているか、粗末に扱われることはないかなど十分確認が必要です。やはり気持ちや想いがこもった大切なものですので、後悔しない処分方法をとることが大事です。